日本語学習をしていて、我が子が思ったように文章を書けない、作文力がないと嘆かれる家庭が少なくありません。
優秀なお子さんが小1なのに綺麗な字でしっかりと書いている作文を見て、「うちの子と全然違う・・」と思うかもしれません。天性の才能はやはりあると思いますが、それでもある程度までは取り組みの差です。
国語の能力は算数と違ってすぐに効果がでるものではありませんし、幼児期からの取り組み・過ごし方が如実に数年後結果の違いとしてでてきます。
小学1年生時点での国語力の差がものすごく大きいのです。
我が家が行ってきた取り組みも含めて、作文力を高めるためのおすすめの取り組みをご紹介します。
1.前提として必要な取り組み
作文練習を開始する前に、前提として必要な取り組みが日本語のインプットです。
つまり、大量の日本語音声インプットと、文字のインプット。
日本語音声インプットは、0歳から幼児言葉を使わずに親が丁寧に話しかけることで達成できます。
(帰国子女でもない親が英語で語りかけるなんて言語道断です。)
文字のインプットは、言葉を発するようになってきてから、少しずつひらがなを教えはじめ、大量の読み聞かせを毎日継続することが大切な取り組みです。
これらをきっちり行っていないと、語彙力が低いまま小学生となってしまい、ワークを行っても効果も達成度も低くなってしまいます。ダラダラとなんとなく幼児期を過ごさないようにしたいものです。
2.七田の作文名人
ひらがなを一通り書けるようになれば、年少あたりから取り組みを始めてよいのが七田の作文名人セットです。
この作文名人セットが優れている点は、お手本の簡単な文を書き写す段階(初期)から、簡単な自由作文まで段階を追ってレベルアップしていけるところです。いかにアイデアを書きたい内容にまとめるか、ブレインストーミングの方法も説明されています。
早い子なら2歳からスタートすることも可能です。我が家もこの作文名人セットで年少ー年中の頃練習していました。
7000円と高めですが、何冊もあり長く使えるので、お得なセットです。
現在未就学児なら、このセットで事足ります。
3.ぶんぶんどりむ
2−3文の作文が自由に書けるようになってきたら、400字くらいの作文がかけるようにステップアップしていきます。
作文通信教育として有名なのが斎藤孝先生監修のぶんぶんどりむ。月1回の添削とフルカラーのテキストワークブックや読み物がついて月約5000円します。他にもA4サイズのチラシが多種類入っています。(バラバラなのでまとめにくいのが難点)
テキストワークブックはかなり秀悦で、子供が喜んで取り組みます。これは確かです。
しかし、添削は書いてから返送されてくるのに時間がかかるので(仕方ない)、返ってきた頃には子供はもう作文のことを忘れています。
自分で学習できる高学年なら添削されたものを見返して、復習を自分でするでしょうが、低学年では親がつきっきりで解説しなければなりませんし、過去のものに口出しされて素直に言うことを聞くとも限りません。
こういったことから、「添削というよりテキストに5000円かけるのはなぁ・・」と退会される方が少なくないようです。(我が家も同じ笑)
4.作文力をつける 低学年用
ぶんぶんどりむのテキストはいいけど、毎月5000円はちょっと・・という方に最適なのが、樋口先生の作文力をつけるワークブックです。
これも作文を書くためのステップ、決まり事を「子供の興味をひくように」フルカラーでわかりやすく解説しています。
一つ一つのワークを子供が嬉々として取り組みます(我が家実証済み)
あ、初めからぶんぶんどりむじゃなくて、このテキストでよかったじゃん・・と思いました笑
樋口先生は中高生向きの小論文講座・テキストでも有名で、樋口式と呼ばれています。中高生になっても使えますので、樋口先生の著書は要チェックです。
現在すでに小学生になっている場合は、この樋口先生のテキストが最適です。
5.今解き教室
高学年になってくれば、原稿用紙1枚はスムーズに書けるようになってきているので、説得力のある作文を書けるような練習、プロによる添削が必要です。
Z会の作文添削講座や公立受検向け塾の作文コースをとってもよいでしょうし、今解き教室ワークブックもあります。
今解き教室は、朝日新聞がSDGsや社会問題について毎月テーマ毎に図表をいれながら丁寧に解説しています。
今解き教室のよいところは、時事問題にとても詳しくなれる点です。
レベルが高めなので中学受験生にもおすすめです。(作文添削がついていないテキストだけのコースもあります)
作文を書けるようになるには
ある程度良い作文を書けるようになるには、天性のものがあるとしても
↓
簡単なものから書くことを好きになること(日記や好きなものの解説)
↓
コツコツと書く練習を継続すること(週1〜)
↓
決まり事や内容に関して、プロの添削を受ける(書けるようになってから〕
が大切で、英語も同じです。
よく、インプットが少ないのに幼児ー低学年で英文を書かせようとして「うちの子書けない・・」と言っている親を見ますが、書けなくて当然です。
インプットなくしてアウトプットはないので、幼児期からの大量のインプット。
作文に近道はない。これにつきると思います。